2024-01-01から1年間の記事一覧

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012 「screen」という英語の言葉を辞書で調べると、その見出しのもとに並んでいる日本語訳を眺めていて不思議な気分になる。screen が変奏されているわけだが、screen という見出しの語で束ねられてそこに並んでいるだけに、異化されて感じられるのだ。 つい…

011

011 「リーダーズ英和辞典」(研究社)と「ジーニアス英和大辞典」(大修館書店)を参照すると以下の screen の日本語訳が目に付く。 1)さまたげるもの、さえぎるもの。ついたて、すだれ、びょうぶ、幕、とばり、障子、ふすま、仕切り、障壁、目隠し、遮蔽…

010

010 辞書は友達。退屈なときにいっしょに遊ぶ。いや、遊ぶというよりも遊んでもらう友達。もてあそばれている気もする。 国語辞典では「うつる」「うつす」「かげ」をよく訪ねる。訪ねるたびに新しい発見があるのは、忘れっぽいせいだろう。 英和辞典でよく…

009

009 ヒトは「似ているかどうか」を基本とする印象の世界に住んでいる。「似ているかどうか」は印象である以上、誰もが容易に「わける」ことができる。これとそれは「似ている」、これとあれは「似ていない」、という具合に。 この「わける」というのは、個人…

008

008 「きわ」や「ふち」や「はし」に身を置いて思いをめぐらすさいには、「いまここ」にはその取っ掛かりがないだけに取り敢えず何かに取り掛かる必要がある。 取り掛かる、とっかかる、寄り掛かる、よっかかる 「ない」のだから捏造する必要がある。 欠く、…

007

007 「きわ」を変奏してみる。 ふち、ふちっこ、崖っぷち 「ふち」を変奏してみる。 A:辞書(広辞苑)で「ふち・縁」の語義を見ると次の言葉が見える。 はし、へり、まわりのわく。 B:漢和辞典(漢字源・学研)で「縁」を調べると、次の言葉と文字が見え…

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006 「きわ」を変奏してみる。「きわ・際」という言葉(音)と文字(かたち)を転がしてみる。 はし、は、はて、はてる、 きわ、きわまる、きわみ、かぎり、かぎる、かたわら、あいま、かた、わき、ほとり、きし、あたり、そば 端・はし・はて、果て・涯・は…

005

005 ここはどこなのだろう? パソコンを前にスクリーンに向い、スクリーンの下にあるキーボードのキーを叩いて文字を入力する。入力された文字と文字列を眺めながら文を作っている。 そんな時の私はどこにいるのだろう? 最近では、パソコンに向う時間を短く…

004

004 たとえば、ノートを前にして紙の上にペンを走らせているさなかの時点が、執筆時における「いまここ」だと考えてみる。同様に、PCを前にしてスクリーンに向い、キーボードのキーを叩いて文字を入力している時点が執筆時の「いまここ」だとする。 とは言…

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003 書いている最中であれ読んでいる最中であれ、文字を相手にしている者の現時点はどこにあるのだろうか? 読み書きをしている最中の「いま」はいつで、「ここ」はどこなのか? たとえば、ノートを前にして紙の上にペンを走らせている時点が「いまここ」だ…

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集団としての人が事物と現象を対象にするためには、それらについて書かれた文字を対象にするしか現実的な方法はない。現にそうなっている。 言葉は発した瞬間に消えていくから、消さないかぎり残る文字を相手にするのが最も便利である。文字と文字列は、残っ…

001

001 人はあらゆる事物と現象を文字として残そうとする。人が事物と現象を文字という別物に置き換えるのは、その時々の事物そのものとその時々の現象そのものを残すことが不可能だからにほかならない。刻々と移り変るものを刻々と移り変らない別のものに置き…